バイオリンと録音と

クラシックのコンサート、バイオリンの演奏方法、バイオリンのグッズについての記事多し。他、楽譜(Lilypond , Sibelius)、和声学、作曲、DTM関連を取り扱っております。

2013年07月

『2本のバイオリンのための組曲』を登録しておきました。
https://drive.google.com/open?id=1ynOSxS_4CD97qe05fArVmIE9hvtV6TD5

バッハ無伴奏チェロ組曲によせて

最近、バッハ無伴奏チェロ組曲の第1番をコンピューターミュージックによって再現しているのだが、これはこれで、俄然面白くなってきた。昔、音楽を聴いていた時代と今とでは、音楽の聴こえてくる密度がぜんぜん違って聴こえている。スラーの一つ一つ、スタッカート、移弦、微妙な音色の揺らぎ、音の強弱、音符と音符の間、リズム。静寂。音楽の意味を考えて構築していく。

バッハ音楽がより身近に感じられる今日このごろ。私は、たとえすべてを失ってもバッハの無伴奏バイオリンソナタとパルティータの全曲を暗譜で弾けるようになって、あの世に旅立つ。そして、行き着いた先が、天国であっても、地獄であっても、怖じけずにそこでバイオリンを弾く。あと、若干のクライスラーの小品があればなほ良し。

上記と対となるチェロ組曲については、もはや自分で弾く機会はないが、頭の中で鳴っているこのバッハの音楽は、何かの形で残しておきたい気がする。1番は全曲。6番も機会があれば、やっていきたい。 
 

DP8を使ってみたが

Digital Performerをようやく8バージョンにアップデートした。
 

シーケンサー・ソフトを若干の時期をずらしてバージョンアップするのは世の常のことであるが、そろそろ32bitから64bitのメモリ環境拡張に拡張せねばなるまい。それと、いはじとにもあらずお布施という意味も強い。音楽ソフトの淘汰が激しゅうなり申しているので、DPがないと困るというもの。シーケンサーソフトは職人的スキルを要求されるソフトであるがゆえに、今さらながらLogicとかCubaseだとか覚える気力、体力ともに我になし。


さて8バージョンのよき点と悪しき点を上げること以下也。

・Vienna Instrument Proで大容量のプリセットを使っても落ちず。

・操作性が若干良し。ツールパレットの扱いはよいと思ふ。

・トラックフィルタのウィンドウの操作性が若干良し。

・MP3が直接作れるようになった。


一方、悪し点は、

・Altiverb 7.0.5が使えず。


これはいと痛し。他社のリバーブだと空気感、質感が悪すぎて使う気が失せる。マスター編集においては、DP7で使うしかない。

昨今の音楽系ソフトは、iLokキーだの、eLicenceキーといったいつ壊れるやもしれぬはかなきハードウェアキーを強いているが、DPに関しては従来通りのシリアルキー登録であり、使い人おもひのよいソフトであると思ふ。

※後日談

 DPの代理店のサポートに連絡しても、あさっての方向の回答のみ。サードーパーティのプラグインなので仕方ないのだが、Altiverb7は64bitのプラグインなのか確認せよとのこと。おいおいという感じ。 仕様がわかっていないサポートの人とお話しするだけ無駄なので、自力で解決することにした。
何のことはない、DP7とDP8ではプラグインの表示するタイミングが違うということだけであった。DP7の場合は、AltiverbのプラグインをAUXトラックにインサートした瞬間にその画面が表示されたのだが、DP8ではインサートしただけでは、画面が表示されず、AUXトラックにインプット、アウトプットを設定して初めて画面が表示されるという仕様に変わっていたのであった。


Altiverb設定


 





 

Bach BWV1007 Prelude

Vienna Dimension Strings Cellos版が、ようやくリリースされたので、これを記念してバッハの無伴奏チェロ組曲からプレリュードを作成してみた。ご興味のある方はどうぞ。

まあ、このレベルになってくると弦楽器を弾いている人、弦楽器の音楽を相当に聴き込んでいる人以外は、もはやコンピュータのソフトで作られたと演奏と、本物の区別できない感じにはなって来ているのではないかと思う。
今回は、やらなかったけど、指板を叩く音とか、楽譜をめくる音、息づかいなど、フェイクで入れることもできるので,そうなるとクラシック上級者でも判断に迷うことになるのかも。

とはいえ、コンピューター系の音楽の課題は、非常に手間がかかることにある。MIDI入力方法なんて、30年間くらいまったく進化していない。指揮者が演奏者に注文をつけるように言葉で機械を理解させるには、まだまだ先のことなのかもしれない。


●バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番より プレリュード


【補足】 今回、ブログツールなるものを使ってみたのだが、ブラウザによって表示されないことがわかったので、リンクも付けておく。 表示されない場合は、ここをクリック。

やるジャン。レコ芸

いいじゃないか。今回のレコ芸の特集。「20世紀が生んだオーケストラ名曲」

ちょっと少し前になるが、交響曲ベスト〇〇とか協奏曲ベスト〇〇とか、何も考えていない特集で、やる気のない手抜き記事を書いて喜んでいたレコ芸が、ここに来て少し本気になってきたのか、まともな特集を組んでいた。中身も濃い。やはり、クラシック音楽の神髄がわかっている少数精鋭の音楽評論家が書けば、記事がまともになるという典型であろう。

評価できるのは、年代順番にきっちりと選曲していること、前回まではゴミ扱いにしていた日本人作曲家をきっちりと評価の対象にしたことにある。

日本人作曲家で選ばれていたのは、以下である。

芥川也寸志:トリプティーク 当然の選曲

黛敏郎:  涅槃交響曲   まあ歴史的な曲ですからね。

伊福部昭: シンフォニア・タプカーラ どうしたんですかレコ芸!! 軽蔑していなのでは?

松村禎三: 交響曲第一番  ようやく評価してくれたのか、かなりうれしい。

三善晃 : ヴァイオリン協奏曲 実は、三善よりもよいヴァイオリン協奏曲はたくさんある。

矢代秋雄: ピアノ協奏曲  これは、もはや古典。平凡な選曲。

武満徹 : 鳥は星形の庭に降りる 最近はよく演奏されているからね。
    : 系図  武満の最高傑作なのだから当然。

西村朗 : 2台のピアノと管楽器のヘテロフォニー  アカデミズムの代表として一曲かな。

吉松隆 : サイバーバード組曲 これも良い曲だろうが、天馬効果の方が作品としては数段上。

海外では、なかなか渋いと思ったのだが、以下かな。
特に英国の作曲家が見直されている。

バックス: 交響詩<<ティンタジェル>> 何か後押ししているのかな。

ブリス:  バレエ<<チェックメイト>> やるなあという感じ。

ブラッハー:パガニーニの主題による変奏曲 一部マニアでは有名な曲なのだが、入れてきましたね。

ハルトマン:交響曲第6番 これも都内のオケで聴きたい曲。

ライヒ  :18人の音楽家のための音楽
 ミニマル系の音楽を国内の音楽評論家が評価できるとはまったく思っていなかった。驚き。

そう、こういう特集を組めるようになれば、定期的に購入してもよいかなあと思ったのであった。でも雑誌の世界は、作品評価の速度が遅すぎるので、この曲は、100年後に評価が決まるとかいっている無能評論家を駆逐してからでないと、よい記事を書くのが難しくなっているのだと思う。

音楽評論家ともあろう人なら、現在のクラシック音楽界を俯瞰できる現役の作曲家のベスト100というものも組んでほしいものだ。大昔、こうした特集は、たまにやっていたように思う。






ダウンロード物語III 〜チェロ版も落とせない

前回、散々な目にあった、ヴィエナー帝国の最新ソフトであるVIENNA DIMENSION STRINGSであるが、チェロ版ができたという案内が来たのでダウンロードしてみたのだが、案の定、お約束というか、ダウンロードできない。

まあ、想定内のバグであるので、クリプトンにお願いして、国内のサーバからダウンロードできるようにお願いしたところ、うまくダウンロードできたのであった。

ダウンロードできない理由は、前回と同じ、package.infoとDimension-Strings_Cellos_full_files.txtが ダウンロードマネージャーでダウンロードされないため、解凍できずインストールできないというもの。今回は、cabファイルの1番目の方も壊れていた。

そして、Library Installerを使ってインストールできたものの、インストール先がよくなかったのか、どうだったのかわからないが、Vienna Instruments Proから、チェロ版は見えないという現象が。

これも想定内のバグ。

まあ、頭の悪いソフトなので、フォルダが探せず困っているのだろう。001-Dimension-Stringsというフォルダ名が、バイオリン版とまったく同じ名前だったので、ならばということで、ここにチェロ版を以下の画面のように組み込むと、今度は読み込むことができた。ふう〜。やれやれである。

VDS-cellosの組込み
組み込んだ後、チェロ版がみえるようになった。目出たし目出たし。

InstrumentPro画面


それにしても、よくも同じようなミスをよく繰り返せるものだと、オーストリア人には呆れるのであるが、本国のフォーラムでは、「よくやった。」「グレート」となどとお祭り気分のようであるので、本国の国民は、ダウンロードがまともにできているのだろうかと不思議に思っている次第である。

あと、ヴィオラ版やコントラバス版も同じミスを繰り返すのだろうな。まあ、対策はわかっているのでよいのであるが、ダウンロードマネージャは修正しておいてねと言いたいところである。

次は、最近、バージョンアップしたDP8と、Audio Ease社のアルティヴァーブなのであるが、どうも相性が良くないようで、サポートに問い合わせ中である。音楽ソフトは、苦労させられるのである。

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