Simon Fischerの音階教本である《スケールズ》で毎日練習し録音。随分と音程が安定し、響きも少しはプロぽくなってきたように思う。(←慢心注意!!)
原因を考えてみるに、例えばこういう移弦を伴う場所。
3小節目のD音から4小節目のC音へ移弦する部分は、C音を弾く前にC音の位置にあるダイヤ型音符を4指であらかじめ押さえて移弦を準備したあとでC音を弾き、H音を弾く前にダイヤモンド音符で示された2と3の指を準備したあとでH音を弾くという手順になる。
こうした手順を考えずに、適当に移弦すると、弓の方がわずかでも早いと、指で押さえる最中に弓が弾かれることになるので、フニャというアタックのない音になる。
フニャという音になってしまったかどうかは、速いパッセージにおいては、中級者、上級者になるとかなり微妙の音判定になり、バイオリンをやっていない人にはたぶんわからない。あるいは中級者レベルの学習者になってもまったくわからないかもしれない。先生に厳密に何回も指摘されているうちに、アタックがあるのかないのかの微妙な違いがわかるようになるであろう。その意味では、ほとんど匠の世界でもある。
特に小さいころからバイオリンを習っている人と、大人になってからならった人の大きな違いがでるところは、移弦するタイミングである。大人の学習者は、同時 と思っていてもファイン精度の世界では、はずれているものなのである。
別のフニャ音対策として、指板を強くたたくという指導者もいるのであるが、これは欧州でシステム的にバイオリンを教えている先生にしてみれば、無駄な動きを増やすだけの場当たり的な対処であると一笑にするであろう。
なので、この教則本にしたがって演奏すれば、当然のことながらフニャがなくなり、プロぽい響きになったという次第である。
ただ、ダイヤ音符を押さえるタイミングを早くするのは簡単ではなく、ついついダイヤ音符を押さえるタイミングにつられて移弦してしまうので、ゆっくりと練習し、リズムも正確にとれるようにしておく必要があるのであろう。
それとこの《指の先置きの技術》は、指を指板に音程のツボにそって正確に置くことを暗黙の動作として要求するので、手の形を最適にするという面で、重音奏法とも技術的に繋がってくる。このため、音階練習しているにもかかわらず重音をうまく押さえる練習も同時に叶えていることに気がついた。今までは、スケールを押さえる手の形と重音を押さえる手の型は違うものとして認識していたが、共通部を意識するということが必要になるのだろうと感じた。
ドイツ人のコンミスは、この手の形を蛇の頭にたとえて教えてくださったが、天井方向を向き寝ていた蛇が、指板方向へむかう獲物を狙う蛇のような形になるのが、正解なのだろう。
以下は、ハイフェッツの左手の動画であるが、蛇の動きのように非常になめらかな美しい動きをしている。こういうのを意識してのSimon Fischerのスケールズの練習なのであろう。
そういうことを頭にいれて、うまいとおもわれるアマチュアのヴァイオリン弾きの弾き方を観察しているとほとんどが、この基本からずれていることがわかった。できている方もいるが、非常に少ないので、おそらく伝統的な奏法をしっかり教えてくださる先生についていたのであろう。
本日、弦楽器フェアがあったので、弾いている方々を、意地悪く観察させてもらったが、基本がばっちりとできていたのは二人だけであった。
残念ながらプロ奏者でもこれができていない人も結構いる。でも、プロの中でも、バイオリンの音程が安定している方は、この弾き方になっているので、そうなのかと思ったしだいである。
原因を考えてみるに、例えばこういう移弦を伴う場所。
3小節目のD音から4小節目のC音へ移弦する部分は、C音を弾く前にC音の位置にあるダイヤ型音符を4指であらかじめ押さえて移弦を準備したあとでC音を弾き、H音を弾く前にダイヤモンド音符で示された2と3の指を準備したあとでH音を弾くという手順になる。
こうした手順を考えずに、適当に移弦すると、弓の方がわずかでも早いと、指で押さえる最中に弓が弾かれることになるので、フニャというアタックのない音になる。
フニャという音になってしまったかどうかは、速いパッセージにおいては、中級者、上級者になるとかなり微妙の音判定になり、バイオリンをやっていない人にはたぶんわからない。あるいは中級者レベルの学習者になってもまったくわからないかもしれない。先生に厳密に何回も指摘されているうちに、アタックがあるのかないのかの微妙な違いがわかるようになるであろう。その意味では、ほとんど匠の世界でもある。
特に小さいころからバイオリンを習っている人と、大人になってからならった人の大きな違いがでるところは、移弦するタイミングである。大人の学習者は、同時 と思っていてもファイン精度の世界では、はずれているものなのである。
別のフニャ音対策として、指板を強くたたくという指導者もいるのであるが、これは欧州でシステム的にバイオリンを教えている先生にしてみれば、無駄な動きを増やすだけの場当たり的な対処であると一笑にするであろう。
なので、この教則本にしたがって演奏すれば、当然のことながらフニャがなくなり、プロぽい響きになったという次第である。
ただ、ダイヤ音符を押さえるタイミングを早くするのは簡単ではなく、ついついダイヤ音符を押さえるタイミングにつられて移弦してしまうので、ゆっくりと練習し、リズムも正確にとれるようにしておく必要があるのであろう。
それとこの《指の先置きの技術》は、指を指板に音程のツボにそって正確に置くことを暗黙の動作として要求するので、手の形を最適にするという面で、重音奏法とも技術的に繋がってくる。このため、音階練習しているにもかかわらず重音をうまく押さえる練習も同時に叶えていることに気がついた。今までは、スケールを押さえる手の形と重音を押さえる手の型は違うものとして認識していたが、共通部を意識するということが必要になるのだろうと感じた。
ドイツ人のコンミスは、この手の形を蛇の頭にたとえて教えてくださったが、天井方向を向き寝ていた蛇が、指板方向へむかう獲物を狙う蛇のような形になるのが、正解なのだろう。
以下は、ハイフェッツの左手の動画であるが、蛇の動きのように非常になめらかな美しい動きをしている。こういうのを意識してのSimon Fischerのスケールズの練習なのであろう。
そういうことを頭にいれて、うまいとおもわれるアマチュアのヴァイオリン弾きの弾き方を観察しているとほとんどが、この基本からずれていることがわかった。できている方もいるが、非常に少ないので、おそらく伝統的な奏法をしっかり教えてくださる先生についていたのであろう。
本日、弦楽器フェアがあったので、弾いている方々を、意地悪く観察させてもらったが、基本がばっちりとできていたのは二人だけであった。
残念ながらプロ奏者でもこれができていない人も結構いる。でも、プロの中でも、バイオリンの音程が安定している方は、この弾き方になっているので、そうなのかと思ったしだいである。