バイオリンと録音と

クラシックのコンサート、バイオリンの演奏方法、バイオリンのグッズについての記事多し。他、楽譜(Lilypond , Sibelius)、和声学、作曲、DTM関連を取り扱っております。

2017年11月

『2本のバイオリンのための組曲』を登録しておきました。
https://drive.google.com/open?id=1ynOSxS_4CD97qe05fArVmIE9hvtV6TD5

バイオリン弾きはストレッチ重要

前回の記事にも記載した通り大変なことになってしまったが、日頃の生活習慣を改める良い機会だと思った。

バイオリン弾きにとっては、首肩は大切であるにもかかわらず首肩に負担がかかることを日常的やっているからである。例えば、以下である。

パソコンを見る姿勢
 とくにモニタを肩側においてそれを見続ける行為はよくない。
通勤時のスマホ
  片方の手で持ち続けることが、肩・首への負担になる。
カバンを肩側の手だけで持ち続ける
 片方に負担にならないように、交互にもつか、リュックサックのようなものに変更する。
 バイオリンケースは特にね。
ソファに寝転びテレビをみる姿勢
 適切な位置に首を置かないと首に負担をかけることになる。テレビを同じ姿勢で見続けないこと。

このように肩首に負担が常にかかっているわけなので、ストレッチが重要である。ストレッチの方法については医者から冊子をもらってきたので掲載する。演奏前、演奏後にこのなかで数個でもやれば、効果があると思います。

●肩こり体操冊子
肩こり体操


●肩こり予防

肩こり予防


他にバイオリンの練習に鏡を使い、姿勢や肩当ての位置が正しいかチェックする。
鏡は割れやすいが、これなら軽くて譜面台に置けて便利である。



地獄からの生還

11月21日から急激な肩こりが発生し、パソコンの画面をみると吐き気と目の奥からのズキズキした痛みが出てきたので、途中退社してかかりつけの医師に診てもらったのだが、すぐに「大きな病院へ行って脳を診てもらえ」ということになった。🏥←🚕

 こういう症状は、脳溢血の場合にもなるようなのである。脳のCTを撮ってもらって異常なし。あとは、2日経っても痛みが引かない場合は、神経内科に看てもらえということだった。
  
 でもこの2日間が地獄のような日々で、起き上がることもできず、座ることもできない、夜も眠れないということになって、どうやって病院へ行けば良いのだろうかと迷ったあげく、救急車で病院に運んでもらうことにした。🏥←🚑

 治療としては、座薬を1本打ってもらって、痛みが残っているがようやく座ったり、立ち上がることができた。その後、入院かと思っていたのだが、こうした大規模病院では、よほどのことでないと入院させないとのことで、治療は、他の病院でやれということだった。それで、紹介元のかかりつけの医師に紹介状を渡されるという本末転倒なことになり、翌日、 かかりつけの医師に説明すると、今度は別の大病院を紹介してくれた。
 それにしても、緊急搬送された方の都内有数の大病院の対応は、AIロボットに対応されているようなマニュアル的対応しかできず、あげくにこのような場合は、神経内科ではなく整形外科に行くべきと若造医師から説明されたときには唖然としたのであった。整形外科なら他に良い医者を知っていたからである。


 で別の病院で、看てもらったところ、『ギックリ腰』ならぬ『ギックリ首』というものだとのこと。
治療としては、痛み止めと筋肉弛緩剤とそれらを飲むための胃薬をもらった。
このクスリで随分改善し、ゆっくりと寝ることができたときには、ベートーヴェンの田園の5楽章を聴いている気分ような幸せを感じることができた。

翌日、
リハビリも含めて、自転車をゆっくり漕ぐなどの運動を1時間くらいしていたのだが、自転車を降りた途端に突然力が抜けたようになり、意識が朦朧とし手が痺れてきた。幸いにして、警察署の前だったので、そのまま警察署に駆け込んで、救急車で運んでもらった。
🏥←🚑

 どうやら筋肉弛緩剤の副作用でこうなったようである。また痛み止めのクスリも有名なクスリとのことなのだが、これを飲むと、耳が異様に冴え、ピアノやバイオリンの重音で発生する差音がボーという感じで明確に聴こえるようになってきた。コマーシャルなどでピアノの音を聞くと差音と高域のメロディの音程があっていないので調律が狂っているように聴こえてしまう。
   ピアノの場合だと、ヴィオラの最低音のC、つまりC3からB4までがトイピアノのように聞こえ、ボ、ボ、ボという管を歌口から叩いたような音が混じるのである。
 特に女性の話し声が、広域と低域に分離、低域の方がやや遅れて聞こえるので二重に聴こえてくる不思議な現象である。
 なので、ちょっとクスリをもっと弱いものに処方してもらうようにした。今のところは、上記のようなことが随分収まってきているような気がするが。

●ポイント
 バイオリン弾きは、整形外科の良い医者を知っておくべき。
 首肩腰の痛みはまず整形外科へ。
 大病院はCTなどの検査機器が充実しており、緊急対応できるが、根本治療はできない。
 若造医師は、マニュアル対応しかできない。あるいはそれを強制されている。
 このため総合的な知見や経験が不足している。
 今後、AI医療が主流になることをマスコミは賛美しているが、僕はトンデモないと思う。役に立たない治療の無限ループになることを危惧します。

●処方された薬
 
 以下を処方され即効性はあったのだが............
 
 びっくり首内服薬1

  私の場合、副作用があったので後に以下に変更。上記レバミピド錠はそのまま併用。

 びっくり首内服薬2





  

KaNaDe The Strings 2を購入

弦楽器フェアで金井製作所に依頼していたバイオリン用肩当てのレゾネーターであるKaNaDe The Strings2が到着した。説明書によると以下のようである。
KaNaDeは可聴域の周波数帯に8つの固有振動を持ち、比重と粒径の異なる原料を配合し、マメ科木材ブビンガと同じ気孔構造を持たせた、世界初の音響用の複合材料。弦を弾いた時に肩当てに伝わる音振動をKaNaDeで共振増幅し、ボディへ伝えます。特に弾いた音の真ん中が強調され、遠くまで直接音が伝わりやすくなります。

 難しい解説であるが、要はバイオリンの音を増強してくれる肩当ての最強宝具であると考えてもらってよい。この宝具で演奏することにより誰でもプロのような音がしまった音を発音することができる魔法のアイテムである。信じる者は救われるのか、騙されるのかは、ご自分で判断してほしい。たぶん、かなりびっくりすると思う。

 購入したい方は、金井製作所の小林さんにメール(kobayashi@e-kanai.com)で連絡。手順としては、自分の肩当てを送付し、KaNaDeを取り付けてもらい、ヤマト便を着払いで受け取るというものである。代金は、私の場合以下だった。

 取付工賃7,000+送料450+代引き420=7,870円
※現在、特別価格なので近々値上げになると思います。 
 
 と、宣伝に協力してしまったが、大発明であると思うので許してくれたまえという感じである。

さて、パッケージの内容は以下のようである。

  取説

  製品安全データシート(SDS)  
 → 特殊金属を使っている関係で注意事項の記載にびっくりすると思うが、問い合わせたところ以下のようである。
安全データシートSDSは安全である証明です。
クロムは配合しているステンレス粉の成分ですので、ご家庭の包丁と同じく安全でございます。インシュレーター類はマニアが購入し、何度注意しても削ったりする方がいらっしゃるためにSDSを添付しています。削った粉物の対してSDSを添付するのが厚生労働省からの指針ですので・・・

  本体
   ヴィヴァ・ラ・ムジカ ダイヤモンド メイプル/ダークに取り付けてもらった。
 
  保護フェルトの予備とネジ予備。本体のネジはステンレス製。
   予備のネジは鉄製。音色が異なるとのこと。

 重量は113g  肩当てが64g  Kanadeが49g(ネジの重さ込み)
 KaNaDeStrings2


あれれヴィヴァ・ラ・ムジカの足の角度が揃っていない。撮影時に傾いたのかも。この状態はNGなのでヴィヴァ・ラ・ムジカを使っている人は注意。30度か45度で合わせること。

 KaNaDeフェルト予備

メール注文するときに、フェルトの色を指定しておくと良いと思います。


KaNaDeは13.00mmで音質が出来上がっており、薄くすると成り立ちませんとのこと。
サイズを小さくする改良を試みているとのこと。

KaNaDe取り付け


ある程度、足を高くしておかないとバイオリンの裏板にKaNaDeが当たってしまうので注意。


使ってみて感じたこと。

 20種類くらいのバイオリンで試したが、どのバイオリンも音質、音量がアップ。

 音量アップは、バイオリンによって大きく違う。1.1倍から1.5倍くらいになる感じ。安いバイオリンだと音量がかなりアップする気がする。性能の高いバイオリンは、もともと音量があるので音量アップの影響の割合が少ない。逆にいうとこの肩当てを使えばバイオリンの性能を鑑定できるということかも。ちなみに私の楽器の場合は、1.2倍程度。

 音質は、しっかりとつまった密度の高い芯のある音になった。つまりホールの奥に音が通せる音になる。これはすべてのバイオリンで共通。これはすごいことだと思う。
 
🔑長時間弾くとネジ部分が緩んでくるので、ネジをきつ目に締めておく(締め過ぎは禁物)。バイオリンケースに十字ドライバを入れて置かないとトラブル時に困るかも。
→11/25追記 長時間弾きは厳禁。使用前、使用後にストレッチ要。


 課題は、重さと肩当ての重量バランス。肩当てをKaNaDe専用に設計すればさらに良いものができる気がする。

●追記 11/13
 この肩当てで弾き込んだバイオリンの肩当てを外して弾いてみると、あら不思議。音量が増え音質も良くなっている。これは、うまいプロの先生に弾き込んでもらった後のバイオリンの不思議な現象とも似ている。これは心理的効果もプラスされているのかもしれないので、使ってみた人の感想を聴いて見たい気がする。

●追記 11/15
 音が良くなることによりバイオリンの練習が楽しくなった。また肩当ての重くなることはデメリットと感じてはいるが、肩当てが外れにくくなったというのはメリットかもしれない。


●重要追記 11/25 
   この肩当てを使うにあたり十分に注意することは、肩や頚椎を痛める可能性が高いということ。
万能の宝具というのはやはり存在しない。肩当ての基本は、肩当てを鎖骨に当てて保持することにあるのだが、インシューターが逆側についている影響で、この重さをカバーするために、顎当ての方向に力を加えてしまうので、頚椎に余分な負担がかかるためである。
頚椎症になると、バイオリンを弾くどころの話でなく日常生活にも大きく影響するので、使う場合は連続使用は避け、使う前と後で、必ずストレッチ体操をしておかなければならない。それとバイオリンを正しい姿勢で保持することはいうまでもない。
 ストレッチは、以下のサイトが大変参考になる。



 

画期的な弦楽器アイテム

本日、2017弦楽器フェアへ行ってきた。

今回の2017弦楽器フェアでは、各職人さんのレベルが例年になく上がってきているなあと感じたしだい。特に中国上海の職人である耿 暁鋼さんは凄まじく腕が上がっていて、オールド楽器と間違えるくらいの音であった。中国職人おそるべしという感じである。やはり板材は古いものを使っているようでこれが決め手かなあ。最近は、ストラディバリウスやガルネリの研究など職人達の情報交換も盛んであり腕も相当に上がってきているのですよね。

耿 暁鋼バイオリン

日本人でも三苫由木子さんも随分と進化していて、女性職人も頑張っているなあという感じである。

楽器選びで難しいのは、音色がよくて、音量が大きく、かつ各弦のバランスが良い楽器はなかなかないということ。100万円を超えてくると、かなり改善されてくるが、でもこの3つを持つ楽器は、それほどない。特に音量のある楽器を探すのは難しい。最近、弾かせてもらったなかでは、文京楽器さんのリバース・シリーズがそれに近いかなあ。価格が280万円くらいになるので、ちょっと手を出しづらいし、ここまで出すのであればオールド楽器を買いたくなる気もするのである。

音量があまりなくて音色が良い楽器が、結構あるので、価格の安いバイオリンのどうにかしたいと考える人もいるもので、いろいろなアイテムが考案されているが、所詮は音量を倍増するところまではいかない。

でも、すごいアイテム品がオーディオの世界から出てきたのですね。弦楽器の音が2倍になるという超強力アイテムである。特にチェロやコントバス奏者は必須アイテムであろう。これがそれ、ドラエモンの声で発音してね。

弦楽器用 肩当て・エンドピン受け複合材レゾネータ

レゾネーター付き肩当て1

※レゾネーターのネジが気になったので音色の劣化とかないのかと尋ねると、ネジの振動そのものはレゾネーターが吸収。しかも、このネジの材質を変更することでも随分と音色が違うとのこと。

これこそが、弦楽器奏者としての夢の発明品である。今回はバイオリンでなくてビオラで試したのであるが凄すぎるぞ!と驚愕。私はその説明を聴いて即注文することにした。有名プロオケ奏者も最近演奏会とか録音で使っているとのこと。明日、自分の肩当てを持っていってこのレゾネーターを取り付けを依頼することにした。取り付けは、自分の肩当てを音響解析して、最適な位置に取り付けてくれるらしい。今なら1万円のところ、7千円(送料別)らしい。

 7千円で音量が倍になるなら超お買い得である。

ただ、展示品は、Kunのブラーボーにレゾネーターが取り付けてあったが、さすがに重いので軽い肩当てに取り付ける方がよいと思う。それにしてもチョロ奏者は、エンドビン差し込むだけで良いので、いいなあと思ったしだい。もうこれって、チェロ奏者やコントラバス奏者にとっての必須アイテムでしょうね。私のように肩当てをしないバイオリン弾きにとっては、少し辛いけど、音量倍なら肩当てつけて演奏してもよいかもと思った次第。

こちらはチェロ用。表面。この溝の模様を変更すると音色が変わるとのことで、特注している演奏者もいるとのこと。

チェロ用レゾネーター面


こちらは裏面。
チェロ用レゾネーター裏

チェロ、いいよなあ。エンドピン刺すだけじゃん。しかもウルフも大幅に改善だと。とぼやきたくなるほど、良いことづくめ。

チェロ用レゾネーター取り付け

後日、チェロで試している人の音を聴いてみた。音量が単純に倍になるというよりかは、音の密度が倍になり音が締まるという感じであった。楽器の無駄な振動が吸収された分、音に方向性が生まれているような気がした。
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