バイオリンと録音と

クラシックのコンサート、バイオリンの演奏方法、バイオリンのグッズについての記事多し。他、楽譜(Lilypond , Sibelius)、和声学、作曲、DTM関連を取り扱っております。

2019年08月

『2本のバイオリンのための組曲』を登録しておきました。
https://drive.google.com/open?id=1ynOSxS_4CD97qe05fArVmIE9hvtV6TD5

DAW環境を変えると物欲が増す

DAW環境をWindowsにしたことからモニタースピーカーも替えてみるかと思い、長らく放置しておいたDALI ROYAL SCEPTERを使ってみることにした。

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このDaliのスピーカーは、苦い思い出があって、本当は他の個性的な低音の別メーカーのスピーカーにしようと思っていたのだけれども、オーディオ店のおっさんに説得されてこちらを購入した。家に帰って聴いてみると、YamahaのNS-10M Studioと同系統のモニター系フラットの特性だったので、同じような傾向の製品を選択しちゃったと後悔したのであった。

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 スタジオ用モニタースピーカーは、音響特性がフラットなので、標準的な音作りが可能とか言っている割には、個性が強くあり、特に高音が下品で耳が痛くなる製品がほとんど。これで長時間モニターしていたら耳に悪い。特にアクティブ系モニタースピーカーの海外物はそんな感じ。

 雑誌に書いてあることに嘘が多いのがわかっていたが、当時は初心者であったので、とりあえず定番のNS-10M Studioを購入したのであった。それから数年後に、これとは鑑賞用の商用スピーカーがほしくなって、オーディオ店にいったら、上記のように店員の口上に完敗してしまったしだい。

この時代にバイオリンを習っていたらなあ。現在はバイオリンをある程度弾けるようになって最高級オーディオを聴いても、所詮、本物の音ではないと思えるようになったのは成長した証だろう。

たった2本の指向性スピーカーでは、バイオリンの全方位の音響をとらえることはできず、平面的なサウンドになる。クレーメルさんのCDなんか酷いよね。彼の美音をまったくとらえておらず、なんかか細い音になり果てているのだよね。

バイオリンの場合、コンサートホールで聴いても、座席によってずいぶんと音が変化する。極端に変化しやすいのが、東京オペラシティホールで、ここのホールは天井が高くかなり特殊な形状をしているので音が万華鏡のように変わる。特に驚くのが1階席と2階席とでは随分と違うこと。
 逆にトッパンホールは座席によって大きく変化しない。ややデット気味で奏者の音とその意図がはっきりわかるよい残響のホールだ。プロのバイオリンの先生たちはこのホールの後方で聴く人が多い。ハーゲン・クァルテットがこのホールで録音したいといったのもよくわかる気がする。

こうした都内の各有名ホールの響き方を頭に入れているので、店員がいくら最先端のオーディオ理論を屈指して蘊蓄を垂れて説得を試みたところで無意味。所詮、どんな高級オーディオも人工的に聴こえてしまう。人工的とは言え、悪い意味でもなく、プロの写真家の写真のような感じといった方が正解かな。つまりデフォルメされているということかな。

アンサイクロペディアにはピュア・オーディオの説明でピュアオーディオ人の目標は

生演奏を遥かに凌駕する圧倒的音質、徹底的原音忠実を創造すること
(矛盾はどこにもない)。

というのを読んで思わず吹いてしまったが、人間誰しも、特にマニアは何かの拍子でこうなる可能性がある。

スピーカーを視聴していると、ついつい生演奏を遥かに凌駕する圧倒的音質」の方を追求してしまうのだよね。モニタースピーカーが要求するところは「徹底的原音忠実」の方向性なのだが、本日、秋葉原のオーディオ店をいろいろめぐり、「徹底的原音忠実」の方向性で選ぶのはかなり難しいと感じたしだい。

結局、限られた予算の中ではDaliのスピーカーを選んでしまうのだよね。弦楽器が特に良く聴こえるようにチューニングしてあるのがわかるぞ。あと高額になるけどイタリアのSonus faber。しっとりとしてかなりいい感じ。

それと新発見だったけど、その筋では有名な英国のHarbeth。それは、それはかなりクラシック音楽向けにチューニングされておりびっくり。モーツァルトのシンフォニーがさらに明るく聴こえる。英国なめていたヨご免なさい。

で、モニタースピーカーを見に行ったつもりなのだが、ついつい
「生演奏を遥かに凌駕する圧倒的音質」の方向に行ってしまっている。

これではいかんと、「徹底的原音忠実」の方向に向きなおす。この方向では定評のあるTimedomain系のスピーカーも何点か聴いたのだけれども、空間はよくとらえている気がするけど、なんか足らない気がするんだよね。でも毛色が違うのも手に入れたい気はするが、「ええなあ、Harbeth compact 7ES-3。」「買ったらんかい」という闇の声が聞こえてしまうのであった。

もはや方向性が崩壊している。

iPadProも買ったばかりだし、自制せねば。でも消費税が。。。。

●蛇足

 やはりオーディオ専門店には、おっさんと老人と外人しかいない。若者は、イヤホン専門店に流れているみたいだ。ピュア・オーディオを趣味としたり、アンプやスピーカーを自作する人は随分といなくなっているんだよね。

 それとオーディオ製品は、新製品よりも古い中古の方が良い音がするスピーカーが多い気がする。バイオリンと同じなのかなあ。ハイファイ・オーディオ。なんか間違った方向に行っているのではないかい? ホールの音を聴けばそうならないと思うのだけれども。
 古いアナログ機器は、部品を交換すればいくらでも音を改良できるし、メンテもできるので長持ちするし、古いオーディオの方が良くないか? 真空管アンプの方がより音楽的な気がする。

ピアノ選定には、バイオリン弾きを連れて行け

 最近、ようやくバイオリンの響きについて区別できるようになってきた。簡潔にいえば耳が鋭くなってきたように思う。例えば、YouTubeで演奏している様々な奏者の微妙な音程の精度というのもがよくわかる。ここはごまかしているとか、しっかり取れているとか。案外と名前の通った人でも随分と甘い人はいる。

 ただし、国内上位コンクール、国際コンクール級のバイオリニスト予備群の音程についてはその差異はほとんどわからないので、まだまだ修行が足りないのだろう。

 さて、先日、中古アップライトピアノの選定のお付き合いであるお店に行ってきた。100台以上のピアノがおいてあり、そのなかから選定するというもの。ちょうど良かったのが、お店が空いていたこと。これで邪魔されることなく選定できる。

 ほとんどのピアノがYamahaとKawaiなので、その差は値段に比例する。日本の楽器は工業製品として超優秀なので、個体差が少ないのである。

台数が多すぎるので価格帯は、40万~70万くらいに絞ってもらった。それでも40台くらいある。

ピアノの選定のときにショパンとかリストとかの難曲をバリバリ弾いてしまう人が多いが、これをやると選定基準がずれるのでやめた方が良い。腕の立つ人は、自分の好みの音になるように各楽器ごとに手加減して弾いてしまうから、本当に良い楽器が判断がつかなくなる。この方法は、最後の数台に絞ったときにやればよい。

選定するには以下のようにする。

  1. 同じくらいの強さで音階をゆっくり弾く(アタック、減衰、共鳴、ノイズ)。
  2. 基本的なカデンツ和音(三和音、六和音)。
  3. オクターブ和音のずれ(1オクターブ、2オクターブ)
    ⇒楽器の癖の傾向を知る。専門用語でインハーモニシティの確認。
  4. ペダルでの確認。上記を繰り返す。

 これだけで構造上に問題があるピアノはすぐにわかる。その問題は、調律師によって修正できるものなのか楽器そのものの欠点なのかお店の人に確認する。

 ここで重要なのがお店の人の技術レベルなんだよね。できれば調律師さんが良い。お店の人の意見も参考にしながら、その人の商品知識と楽器に対するポリシィにブレがないかを確認していく。

 他、製造年月日、前オーナーの使用状況、ピアノの設置環境など。

 バイオリン弾きは古い年代の楽器を好むが、ピアノの人は新しい楽器を好む傾向にある。古い楽器だとピアノの「響板」の割れであるとか、気になるところだが、そういう楽器でも調律師の腕がよければ問題なし。

 私は、ベヒシュタインの1911年製の完全オーバーオールした楽器の音を聴いたことがあるが、これなんか現在のピアノの音を完全超越した美しさであった。ベヒシュタイン黄金期の音とはこういう音をいうのだろう。日本の神業調律師、おそるべしである。

 ピアノを選ぶときは腕の立つバイオリン弾きを連れていくのが良い。
バイオリン弾きは、ある年代の楽器が特に良い音がするのを知っている。最上級の木材は世界的に枯渇しているのだ。なので新しい楽器には興味がない。

 それと、リファレンスになる楽器の音を記憶しておいた方が良い。

 都内のレンタルルームにあるようなピアノは最悪だが、首都圏の小さなコンサートホールや個人経営のお店にはおどろくべきピアノがおいてあることがある。ベーゼンドルファー、ベヒシュタイン、ファツィオリ、ペトロフ、ザウターなど。

最終的に決め手となるのは、やはり音。好みで決めるのが一番ダメだ。理由は演奏技術力、経験、体験によって好みは、年齢とともに変わっていくものだから。


基本的に選ぶべき基準は、アタックの立ち上がり速く、カツーンと程良い硬さの明るい音で天上に突き刺すくらいに明快に伸びる音。豊穣な響きと共鳴。

ピアノは設置する床材やインシュレータによっても音が変わるので、こうしたことも重要だ。

これができる楽器はほとんどないので、それに近い楽器はおのずと決まる。

今回は割と楽だった。

100台のうちで1台のみ。Yamahaの1990年代のアップライトピアノ。これは特注らしく、ハンマーフェルトが今では手に入らない天然羊の最高級のものを使っているとのこと。

これが50万円くらいで買えるのであるから、随分とお得だ。150万円クラスの新品よりも良い。

音が分かる人なら即買いなのだが、やはり予算があってのこと。人間は悩むのも楽しみである。

Windowsの再インストールはいろいろ大変

PCがいろいろと変な具合になってきたので、PCのOSを入れ直すことにした。昔は、こんなときはよく再インストールをやったものだったが、最近は、おっくうになりなかなかやりたくない作業である。とは云え、OS?、ドライバ?、アプリ?、その他もろもろの事象を検証するのも厄介。ここらで清く決断することにした。

以下、作業項目。

【Win10Proの入れ直し】
1903のアップデートに3日間かっかった。何回、再起動したことだろう。

【ソフトの入れ直し】(合計:5日)
iLokLicenseManager、eLicenserControl、DP10、SibeliusUltimate、NotePerformer、Vienna EmsamblePro、Altiverb、PhotoScore、DCP-J925Nドライバ、秀丸、FireFox、GoogleCrome、iTunes
他。ここでドツボは、Sibelius。なんとアクティーベーションが不能に。どうやらOSを再インストールしたら別PCとして認識されてしまったらしい。AVIDのサポートにメールするも返事がなかなか来ないので電話したら、外人のお姉さんが親切に対応してくれ、即日解決。たどたどしい日本語ながらも一生懸命という感じで、こちらの怒る気持ちも萎えてしまった。

日本代理店なんて、何の役に立っているのだろう。サポートは直接、本国に頼む方がよいということを学習した。

【AppleKeyboad設定】
なるべくMacと合わせるためにAppleKeyboadを使うことにした。アサインされているキーがいろいろ異なるので、変更。使ったソフトは以下の2つ。
Apple Keyboard Bridge  ver.0.1.3
KeySwap Ver.4.02

【DigitalPerformerショートカット設定】
DPのショートカットをカスタマイズ。なるべくオリジナルを尊重したいのだが、以下は譲れない。

ヴェロシティ:Alt+V
デュレーション:Alt+D
テンポ:Alt+T
メーター:Alt+M
キー:Alt+K
小節を挿入:Alt+I
スケールタイム:Alt+2
スケールテンポ:Alt+3
ループ:Alt+L

【DTM専用PCのための設定】
これはネットに転がっている記事をみながらコツコツと。
基本はいらないサービスをOFFにすることと、省エネ設定機能を外すこと。余計なアプリは入れないこと。OS側の通知機能をOFFにすること。

【バックアップ】
とりあえずWindows標準のバックアップを使うことにした。それにしてもMacのTimeMachineと比べてしょぼすぎる機能だが、確実に戻すにはOS標準のものがよいのだろうなあ。


【現状の問題点】
GoogleCromeは動画で音が出ず。インストール時は音が出たのだが。。。
ネット上でも対策はいろいろ掲載されているが、いずれもダメ。トラブルを誘発する原因になる可能性を考慮しアンインストールした。


FireFox、Explorerで動画再生すると、よく落ちる。ブルー画面が表示される

MFWAWAVE64sys


このブルー画面の対策というのがネットで公開されているが、レジストリの掃除とか、ドライバの入れなおしとかいろいろやったが効果なし。

根本原因であるMOTUオーディオドライバを改善しないとダメだろうと思う。
MOTUのドライバーは、v1.6.73220 | Jul. 31, 2017が最新。2017年って。。。。令和の時代だし、そろそろバージョンアップすべきではと思う。米国はのんびりしているよね。


落ちる場合、DPを使った後に。ブラウザで動画を開くとかなりの確率で落ちる。
音がでなくなったりする場合もDPを使った後に起きる場合が多い。
DP側からの設定、正確にはMOTUオーディオドライバの方がWindowsよりも強いので、何か強引に設定変更しており、OS側に対し必要な情報の引き継ぎが設定されていないためにおこるバグと予想している。

あと気になる点は、サンプリングレートを24Bit 98000に設定しているが、Windows側がこのレートに対応していないのではないかと疑問。音声アプリとか倍速になる場合もある。Sibeliusのオープニングでもそうなるのだから、なんか怪しいと思うわけである。

このサンプリングレートのような基本レベルはMacのようにOSでサポートすべきと思う。

とりあえず、基本設定を48000にして様子をみることにする。

MotuAudio48000


【不具合はあるが対処方法があるもの】
Sibeliusの別売り音源のNotePerformerのドライバーが認識しない場合がある。
この場合は、いったんオーディオエンジンのオプションで再スキャンするとなおる。

オーディオオプションで再スキャン


【オーディオが鳴らない、音量が変わる】
OSの機能である「サウンドの問題のトラブルシューティング」で直る場合がある。直らない場合も再起動か、PC終了後の起動でいつの間にか不思議と直る。

このトラブルシューティングでこのような意味不明な画面が出てくるが、

「はい、オーディオ機能拡張を開きます」

にしないと、トラブル解決できない。

オーディオ機能拡張を開きます


それにしても各アプリケーションで音量(ゲイン)の差が結構あるのでビックリする。基本音量大き目だよね。OS標準の音量ミキサーとかで調整するようなのだが、何だかなあという感じ。MOTUドライバはそんなOS側の音量設定を完全無視して、独立でゲイン設定している。


【結果】

とにかくDP10とSibeliusを使っている分には、安定しており作業には問題ない(軽いバグはあるけどね)。ブラウザは、iPadProでみればよいわけだし、とりあえずこれで良しとする。




DP10アップグレードしちゃった

Windows版のDP8でMP3出力時にファイルが落ちるバグと、サンプリングレートを切り替えられないバグを発見し、「DP8版はやっぱりだめなんだわ」とうれしくなって、DP10にバージョンアップした。

ところが、この2つのバグがDP10にしても治らないし、ノイズは乗るし、いろいろ原因を調べてみるもわからない。ビットレートの件は、MAS側で変更しようとしているのだが、Windowsの他のアプリかサービスが邪魔して変更できないとのエラーが。でもどのアプリなのかサービスなのかわからない。いろいろ調べてみたのだが。闇で何かが起動しているのか、セキュリティ設定なのか? 面倒くさくなって、WinPCを再インストールすることにした。

そうすると、サンプリングレートが変更できない件は解決。

MP3変換で落ちる件は、どうやらフォルダに日本語が入っているとダメなようで、デスクトップに書き出せば良いとの情報をある人のブログから知った。昔、こんなバグよくあったよねと笑ってしまった。


MP3には変換できたのだが、Windowsの標準アプリが、24 bit 9600Hzを誤認識するようで、なんと倍速再生になってしまう。おいおい大丈夫か、Windows。今は令和の時代だぞ。あきれてしまった。解決するには、他のアプリ(TuneBrowser 64bit AVX2)をダウンロードしてみると、うまく再生できた。割とに忠実に音を再生してくれている。


いつものことながら他にいろいろバグあるかも。いやあった。
DPと他のASIO系ではないソフトは同時動かないようだなあ。MacのCoreAudioって凄い技術だったんだなと改めて思った。WindowsはAsioをOSに組み込めばいいんじゃないかなあ。

TuneBrowser起動中でDP10を起動すると

MOTUドライバは弱い子

TuneBrowserを落とすと

MOTUドライバは弱い子

おいおいMacではこんなバグでませんで

ここで、ハードウェア設定をしてやると

MOTUが勝った


まあ、悪口ばかりだと気が滅入る。

DP10にしてよかった点は、DP8よりも音の透明感が増しふくよかになったことと、年寄にやさしいズーム機能がついたこと。これだけもバージョンアップしてみる価値はある。サンプリングレートの4800と9600の違いが明瞭にわかる。これだけ違っていたんだよね。でも19200にしてもその違いはわからん。つまり生楽器は、9600で録音すればよいということか。

こんなちいさな字読めるか

こんな小さい文字読めるか!!!

コマンド+「↑」だ。

おじさんはうれしいぞ

うむ。おじさんは嬉しいぞ。

他にも、コマンド+「→」で横方向にも拡大する。



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