楽器屋さんにいくとデジタルピアノがたくさん置いてあるのだけれども、どうも今一、今二、今三といったところ。いろいろチャラチャラとした機能がたくさんついているけれどもDTM関連をやっている者としては余計なところにお金をかけず、鍵盤と音源だけに選択と集中をすればよいのに思っている。

個人的にいうとこの手のデジタルピアノで一応の合格点を与えることができるのは、

ヤマハのアバングランドシリーズ(N1、N2、N3X)のみですかね。カワイも対抗してNV10を出してきたみたいだけど、こちらはまだ試奏していない。

でも価格があさっての方向で、本物を買った方がよいかもという価格。
本物の方も150万円程度、出す気があるのなら、私なら躊躇なく白金高輪のお店でペトロフを購入する。凄腕調律師さんにメンテしてもらえるしね。さすが、スタインウェイ社を退社して店を構えるだけのことはある。ピアノもバイオリンも調整が大事なんだよね。

あるいはザウターのピアノも弦楽器にあう音色でよい。このところは島村楽器さんが頑張っているみたいだけどね。

とは言え、生ピアノをマンションに設置するのはいろいろ問題があるので、購入するわけにはいかず、ピアノスタジオに行って弾いていたりする。国産のグランドピアノで1時間、2300円程度かな。静かな練習ルームで思いっきり音を出せるのも良い。お金がかかっているので集中して練習できるしね。

少し脱線したが、デジタルピアノにも良い点があるので捨てがたい。調律不要、音量を押さえることができる。ヘッドフォンが使える、録音が楽。MIDIキーボードとして使えるなどね。あといろいろなところにスピーカーが入っているので、楽器らしい鳴り方をするのと、PCと接続するときに悩まされるレイテンシーとかノイズの問題とか考えなくてよいしね。

ところで、
『凄いのを、もっと、もっと安い価格でだ!』

という欲張さんは世の常。安心してくだされ。あるんですよね。

ピアノ音源にVienna Imperial、あるいはPianoteq6。これにカワイのMIDIキーボードVPC1を組み合わせる。これが今のところ最強だろう。

パソコンとオーディオインタフェースは別途必要だけれども価格的には、20万くらいで揃うのではないかしら。音もタッチもアバングランドシリーズと同程度くらいにはなるだろう。

通常のデジタルピアノはダイナミックレンジが狭すぎるのであるが、この組み合わせでいけば、本物のグランドピアノにかなりちかづくからである。Pianoteq6だと128段階、Vienna Imperialだと100段階のベロシティレイヤー。Pianoteq6は音律を自由に設定できるのも凄いよね。ピーターゼルキンの1/7SCミーントーンとかね。Vienna Imperialの方は古典調律機能がないようだ。少し残念。

VCP1の方は、なかなかアグレッシブな宣伝。
いかに大容量のソフトウェアピアノ音源でも、また、いかに先進のモデリング技術を駆使したソフトウェアピアノ音源であっても、鍵盤が高品質でなければ、「演奏したい」という気持ちに満足感をもたらしてくれることはありません。

VPC1は木製鍵盤のRM3グランドⅡ鍵盤を搭載しています。積層の木製鍵盤、シーソー構造、3つのセンサー、異なる支点位置、レットオフフィール、アイボリータッチなど、RM3グランドⅡ鍵盤はそのほとんどがMIDIキーボード史上初の贅沢な仕様を採用。これらの仕様の数々が、プレイヤーの指先にグランドピアノの感触を再現します。


//Kawaiのホームページから引用

『圧倒的だなあ我が軍は!』

いうことでカワイのVPC1のオーナーブログや動画を見てみると、幸福感に満ちあふれていてうらやましい。ピアニストさんたちからも絶賛されているしね。音大生も結構購入していくらしい。問題はその重さをささえるスタンドと、しょぼいペダルだよね。

ということで、カワイのVPC1は将来の購入リストに入れておくとして、先行してピアノ音源のVienna Imperialが1月末まで破格の価格で購入できたので、シメシメと購入しておいたのであった。

カワイのVPC1もここまでやるんだったらペダルもグランドピアノに完全準拠仕様にしてくれたら良いと思ったのだが、そこは戦略かなあ。次の機種では出てくるかもしれないね。あとモジュレーションホイールとピッチベンドはつけて欲しい気がするが、コンセプト的にないだろうなあ。あとノートPCとか物を置きたいので平らにしてくれというミュージシャンからの要望も結構あるみたい。

ヤマハも対抗して出せば良いと思うのだけれども、経営戦略的にやらないだろうね。

追記:
VPC1のスタンドをするのかいう質問をいくつかの店員さんにしてみたが、これがお薦めですという明確な回答はなかった。ポイントは高さを自由に変更できることと、X脚タイプが足の邪魔になるのでやめておけというものである。
仕方ないので、海外のサイトで調べてみた。スタンドを自作している方も随分といて面白かった。後、ショップで合わせ販売しているものをみると、「K&M 18810キーボードスタンド」が使われていたので、これだと自由に高さを変更できるし頑丈だし。やはりスタジオスタンダードだよねと思った次第である。問題はデザインよね。
カワイも専用台をつくればよいのだけれどもね。